INTERVIEW

- Special Interview Series -

夏の定番となったアニソンフェス
『Animelo Summer Live』(通称アニサマ)。
この熱い祭典を、「人も地球も健康に」がコーポレートスローガンのヤクルトがサポートします!

公式飲料に決定した「Newヤクルトカロリーハーフ」は、
生きたまま腸内に到達する乳酸菌 シロタ株が1本(65ml)あたり200億個でおいしさそのまま、
糖質とカロリーを50%カット!
(比較対象:「Newヤクルト」)ということで、
暑い夏の健康をバッチリサポート。
そんなコラボを記念し、
“ハーフ”をテーマにアニサマ出演アーティストの
みなさんからいろいろな一面を聞きだします。

INTERVIEW 大黒摩季

連載インタビュー最終回となる今回も大黒摩季さんにご登場いただきました。1996年のアトランタオリンピックでNHKテーマソングを担当するなど、
数多くのタイアップ曲を歌ってきた大黒さんですが、アニメファンの前で披露することはほぼありませんでした。そんな大黒さんが
『アニサマ』に対してどのような気持ちで挑むのか?コロナ禍での自身の役割も含め、熱い思いを聞かせてくれました。

『コナン』の主題歌はサスペンスとスリルをテーマに

―― 大黒摩季さんとアニソンといえば、『SLAM DUNK』のエンディングテーマ曲「あなただけ見つめてる」がすぐに浮かびますが、作品を知らないまま楽曲を制作したということは有名ですね。

大黒:そう、来た船に乗っただけですよ(笑)。当時、プロデューサーがアニメ『SLAM DUNK』のタイアップを決めてきたと息巻いていたんですけど、「お前のことだから原作を読んじゃったら作品に沿いすぎて面白くない」と言うんですよ。それで、大黒には原作を読ませないということになったみたいです。でも、それって頭いいですよね(笑)。私は『24』も実際に24時間で見ちゃうくらいにのめり込んじゃう人だから。読んでいたらきっとあの化学変化みたいな面白味は起きなかったと思います。だから、プロデューサーからざっくりしたストーリーだけ教わって、いつもどおり「いつまでに納品すればいいの?」みたいな感じでしたね。あとで周りの友達からは「あんたー」って言われましたけど。でも、詞も曲も送ったあと、おもむろにプロデューサーから原作本が送られてきたので読んだら、「やだ、“夢見る 夢無し女!!”じゃないじゃん!!」とは思いました(苦笑)。あと、細マッチョ憂い系好きなので、見事に流川にハマりました(笑)。

―― 『中華一番』や『コナン』の主題歌を担当するときも作品を知らないままに?

大黒:『中華一番』は同じような感じでしたけど、『コナン』はさすがに。土曜にニュースを見ようとしたらちょうどやってる時間だったので何度も見てましたし、同じBeingの倉木麻衣ちゃんが主題歌をやっていたから、麻衣ちゃんかわいさでも知ってもいました。だから、『コナン』のストーリーをわかったうえで、昔プロデューサーが言っていたことを思い出しながら作りました。

―― 大黒さんが担当された3曲のアニソンですが、これまでアニメファンの前で歌う機会はありましたか?

大黒:なかったです。ただ、2019年に中国でツアーを敢行したとき、『SLAM DUNK』の「あなただけ見つめてる」や『中華一番』の「空」を歌ったらすごかったんですよ!!中国って日本のエンターテインメントがなかなか入ってこれないんですけどアニメはわりと許容されていて。なので、見たことがない熱狂のされ方をしていました。みんな、きれいな日本語でちゃんと歌えていてびっくりしましたね。

心が弱っている人こそ
アニサマに来てください♪

―― アニサマ出演が決まって、どんな気持ちですか?

大黒:とりあえず「焼かれてみよう」って気持ちでいます。だって、(アニソンイベントが)初めてなんだから「郷に入っては郷に従え」ですよね。それにお呼ばれして行くわけだから期待には応えたいです。盛りあげろと言われたら盛りあげるし、「正しくヒット曲を歌ってください」と言われたら歌います。変なプライドや自我なんてもうないですよ(笑)。あと、歌う側ってある意味責任があって、出してしまった曲はもう自分の物ではないんです。聴く人の心の中で育っていくので。だから、むやみに作り変えて私たちが思い出や想いを汚してはいけないとは思っているので。

―― では、みんなが聴きたいアニソンを届けるような気持ちで

大黒:そうそう。でも、そもそも私を呼びたいと言うんだから、好かれてい

るところに入って行くわけでしょ?アウェイじゃないから大丈夫ですよ...ね?会社から「このファン層を獲得してこい」って言われて、若いストイックなロックフェスで「熱くなれ」を歌うとなったら怖くてサーって青ざめるけど(笑)。(取材場所の窓の外にライトアップがついて)あ、きれい!ほら、うしろ。

―― 当日は、もっと色とりどりのライトが目の前に広がると思います。

大黒:そこは楽しみですよね。私のファンたちはもう、ペンライトとかガンガン振っていたら心筋梗塞を起こしそうだから(笑)。アニメファンのタフさは経験したいです。アニメファンが喜ぶような衣装もリサーチしましたけど、それは結構寄せてあげて、「頑張らねばならぬ」なので(笑)。アニメの歌い手さんは若々しい方も多いから罰ゲームみたいなものですけど、そこも甘んじて受け入れて楽しみたいと思います(笑)。

―― 逆に観客に期待するところはありますか?

大黒:せっかくの有観客でしょ?ずっと抑圧されていたフラストレーションを発散しに来てください。最近、本当に思うんですけど、邪念とか懸念とか不安とか、自分が望んでもいないのに回り込んでくる悪運みたいなものを祓う唯一の方法は「何かに夢中になること」なんですよ。好きなことに夢中になって発散することがコロナ禍ではいかに大切か。私、コロナの第2波が来たときに全国ツアーを敢行したんですけど。

―― 2020年の10月から、2か月足らずで14か所を回る全国ツアーを完走しました。

大黒:大変なツアーでしたよ。ホテルから一歩たりとも外に出られず。ツアーメンバーからは「摩季ねぇ、これの何が楽しいの?」って言われたんですけど、「これは使命なの!」って言って連れて行きました。来場者にはオリジナルのフェイスシールドを配布しましたし、飛沫が飛ぶ角度とかも感染症専門の方に検証してもらったし。あと、錯覚してもらえる角度とか。

―― 「錯覚」ですか?

大黒:実は距離をとっているんだけどメンバーと絡んでいるように見える立ち位置とか、全部研究したんですよ。そうすることで来た人たちがSNSとかで「安心して楽しめたよ」「今までのライブとそんなに変わらなかったよ」って言ってくれれば、また次の人たちが安心できますよね。あのときのスキームが今のエンターテインメント業界に役立っているから本当にやってよかったと思います。会場の席に貼られていた「×」もやめてもらったんですよね。「座らないでください」と書くだけでいいじゃないですか? 戦時中じゃあるまいし。コロナ禍でも楽しむべく、そうやっていろいろなことがアップデートされていくんですよ。だから、今年のアニサマも絶対成功してほしいです。迎える側はきっと命がけで対策しますから、安心してストレス発散してほしいです。人間、心が弱っているとカラダも弱っちゃうけど、気持ちがあがれば免疫機能もあがると思うから。だから、「心が弱っている人こそアニサマに来てください♪」って思いますね。それって音楽が持つ魔法の一つなんです。カラダに自然と入り込んできて、気持ちをあげて、心の中にある「毒」をデトックスしてくれる。ましてやアニメソングなんてどの曲もすごくアッパーだし、子どもの頃から影響を受けた曲ばかりですからね。

―― 健康になれるのがアニソンだと。

大黒:「ヤクルト」と同じですね(笑)。思うんですけど、アニメーションを作ってらっしゃる方たちって絶対的にクリエイティブのステージが高いと思うんですよ。私は元々Being帝国という、一挙手一投足、表情も管理下にあるようなところで育ちましたけど、いつしか技術が身について一流のアーティストとセッションできるようになったら、近年はあまり事前に詰め切らずにやるスタイルになってきていて。もちろん、本番でのクオリティを保てるからですけど。でも、舞台女優を初体験したときに少し反省したというか、すべてのセクションが命がけで積みあげ、作りあげたもののパワーには勝てないんですよね。アニメーションにもそういうチカラがありますよね。だから、来ないともったいないですよ。私なんて見ようと思っても見れないんですからね(笑)

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愛美
大黒摩季(おおぐろまき)
1969年12月31日生、北海道出身。
1992年に自作詞曲の「STOP MOTION」でCDデビュー以降、シングルの『DA・KA・RA』『あなただけ見つめてる』『ら・ら・ら』などでミリオンセラーを連発。1995年リリースのベストアルバム『BACK BEATs #1』の売上枚数は286万枚に達した。今年、ブロードウェイミュージカル『The PROM』で舞台女優デビューを果たす。来年、デビュー30周年を迎え、さまざまなイベントを企画中!